ランキング(過去1か月)
素敵な歌を作るためには
良い作品を生み出すためには様々な方法があると思います。
1.具体性
良い歌は読み手の頭の中に映像を浮かび上がらせることに成功していると思います。具体物を上手に入れることで歌は良くなるはずです。
2.理のないリアリティ
論理的には結びつかずとも、景と情が適度な距離感で結びついていることは良い短歌になる一つの要素だと思います。適度な飛躍や、無理のない連想がポイントだと考えています。
3.想いを託す
読み手がいることを忘れない。読み手が受け取って短歌は完成する。カッコつけたフレーズや、読み手が置いてけぼりな表現は敬遠される理由になります。
創作のヒントになれば幸いです。

評価を集めた歌
題『カーテン』
爪をたてレースのカーテンよじ登り 動けなくなる五合目の猫
題『今』
二度とない今日という名の残り香を楽しむように紅茶と檸檬
題『角』
カクなのかそれともスミかツノかもと振り仮名ほしき「角田」の名刺
題『今』
今と言う時は刻々過ぎて行く焦るな焦るな吾に言い聞かす
題『クリスマス(テーマ詠)』
イブの夜にシフト入れてる君のこと誘う勇気を僕にください
題『今年あった出来事』
新年に立てた誓いを思い出す師走の遠い星を見ながら
題『のに』
迷路遊び昔は得意だったのにこの袋小路出るすべがない
題『今』
今からは冬の風だと空が告げ よりそう君の髪舞い上がる
題『本』
古書店の本の匂ひは過去からの贈り物だと背表紙が言ふ
題『パーティ(テーマ詠)』
騒がしき人の輪避けて風のよう星と語らうビルの屋上
題『自由詠』
暖かな日差しを浴びて 行くあてのない人を待つ 駅裏ベンチ
題『雪』
公園のベンチに残る哀しみを隠すかのよう降り積もる雪
題『今』
今朝の空見えし残月大きくて 弱音吐いても許されそうな
題『教』
教室の僕らの集う指定席 季節変われば終わると知ってて
題『品』
景品のポケットティッシュで鼻をかむ師走の街に雪ふりしきる
題『二』
親子して二人三脚と言いたいが明らかに吾が足並み乱し
題『カーテン』
カーテンの下からのぞく猫の顔 どんな悪さも許せる可愛さ
題『水』
泥水をすすって生きる野良犬の眼をして暮らす灰色の街
題『自由詠』
赤錆びた非常階段夕暮れのビルの裏手の闇に吞まれる
題『壁』
人はみな見えない壁の内側で もがき苦しみ迷いさまよう
題『忘』
忘れよう思えど消えぬあれこれを 背負って登る坂を見上げる
題『今年あった出来事』
勇気出し 一人で行った 映画館 新たな一歩を 踏み出した日
題『のに』
人に見せることはないのに人の目をなぜか気にして書く日記帳
題『引』
年ごとに断捨離という引き算が 大きくなって終活となり
題『もう』
もう一度ただ会いたいと二杯目の珈琲オーダー窓外は風
題『雪』
サクサクと雪踏む音は四拍子ブーツよ君も楽しんでるかい
題『追』
追う側のほうが輝いていたりして絡まってゆくバッハのフーガ
題『追』
夢の中いつも何かに追われてる 追われる訳も分からぬままに
題『会』
会社とは縁の切れたり社会とも切れぬようにと風吹く街へ
題『パーティ(テーマ詠)』
食卓に好みの酒肴を並べれば気遣い無用の一人パーティ
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