ランキング(過去1か月)
素敵な歌を作るためには
良い作品を生み出すためには様々な方法があると思います。
1.具体性
良い歌は読み手の頭の中に映像を浮かび上がらせることに成功していると思います。具体物を上手に入れることで歌は良くなるはずです。
2.理のないリアリティ
論理的には結びつかずとも、景と情が適度な距離感で結びついていることは良い短歌になる一つの要素だと思います。適度な飛躍や、無理のない連想がポイントだと考えています。
3.想いを託す
読み手がいることを忘れない。読み手が受け取って短歌は完成する。カッコつけたフレーズや、読み手が置いてけぼりな表現は敬遠される理由になります。
創作のヒントになれば幸いです。
評価を集めた歌
題『満』
夜行バス降りた新宿今日からが希望に満ちた日々のはじまり
題『自由詠』
岬にはバニラアイスの色をした灯台ひとつ夏のおわりに
題『答』
答えなど風の中には無かったと風ふく街で聞くボブデイラン
題『落』
図書館のカーテンゆれて落陽がページの上で一休みする
題『雲』
終わる夏 はぐれたゆたう 雲ひとつ どこへ行くのか これから俺は
題『手』
おぼつかぬ指で言葉を紡ぎ出す 学び始めた手話できみへと
題『来』
もじもじと来客モニター映る父プレゼントした青いシャツ着て
題『来』
未来指す矢印書いてゆくように飛行機雲がまっすぐ伸びる
題『通』
まだ母に謝ってない私にもいつも通りに出てくるご飯
題『また』
夜にまた 思考の余白を埋めてゆく あなたのことを忘れるために
題『手』
初雪が右の手のひら舞い降りて会いたいと想うあの日の君に
題『来』
ベランダで月が真上に来る夜は銀の光にあなたを想う
題『庭(テーマ詠)』
雨だれが庭石穿(うが)つ風景を飽きず眺める年老いた母
題『庭(テーマ詠)』
ああ、そうか もっと広いと思ってた 父の背中も 実家の庭も
題『花火(テーマ詠)』
車窓から見える花火を追いかけて鈍行列車はペガサスになる
題『靴』
散歩中名もない花に気づくようほどけてくれるきみの靴ひも
題『また』
いつかまた会えると信じて見る月を君もどこかで見てると想ひ
題『サッカー(テーマ詠)』
一人きりサッカーボールで遊んでた母の帰りを待つ夕暮れに
題『家』
家族には見せぬ優しい笑み浮かべ彼女と歩く息子の青春
題『自由詠』
休業の張り紙剥がれはためいて寂れる町の秋の夕暮れ
題『川』
古里の川のほとりの石仏に両手を合わす母の代わりに
題『吸』
夜ひとり タバコを吸えば 目に沁みて 君の面影 浮かんで消えて
題『夏(テーマ詠)』
町内の お祭りで飲む 生ビール これぞ大人の 夏休みかな
題『夏(テーマ詠)』
汗拭くもふいてふいても夏去らず小さな秋よ隠れず出でよ
題『答』
持て余す 答案用紙 裏側に 描いたあの子に また恋してる
題『雨』
首すじに雨垂れポツンポツポツン我に何かを促すように
題『雨』
通り雨 傘を差しだす 僕の手に そっと触れたる 君の指先
題『石』
忘れえぬ石ころ蹴って母を待つ夕暮れ時のあの日の影よ
題『終』
楽しくて夢中な時間(とき)はすぐ終わり眠れぬ夜の長々きこと
題『庭(テーマ詠)』
母の日に 植えた紫陽花 見る父の 背中が少し 丸く感じて
投稿の多い歌人