ランキング

ランキング(過去1か月)

評価を集めた歌

天野まどか
10

題『ボタン』

取れかけたボタンのような危うさで枯葉は揺れる木枯らしの中


うすべに
8

題『冬(テーマ詠)』

木枯らしに夏の思い出ひきずってまだ鳴り止まぬ冬のふうりん


うすべに
8

題『固有名詞を読み込んで』

水くくるもみじも見えず龍田川流れ堰くのはポテチの袋


明日の自分
8

題『確』

落葉し物憂げに立つ桜にも 春は確かにまためぐり来る


うすべに
7

題『誕生日(テーマ詠)』

おめでとう 友達からのスタンプにうれしいような淋しいような


めるへん
7

題『紙』

美しき紙の折り鶴羽ばたきて我を導け安らかな世へ


うすべに
7

題『帰』

閉じられた雨戸ふるわす木枯らしに帰る人待つ庭のさざんか


米田あつあげ
7

題『固有名詞を読み込んで』

オロナインをまっ赤になったあかぎれに塗る この冬が終わるまで塗る


雪海月
7

題『固有名詞を読み込んで』

かけっこでニ位で悔しと泣く吾子よ堂々そびえるハルカスを見よ


しまろく
7

題『ボタン』

小さな手伸ばして降車ボタン押すクマの帽子の下の目きりり


斎奈良佐々郎
7

題『中』

カーテンの中に隠れた弟を すぐに見つけぬ兄の優しさ


めるへん
7

題『確』

確実に死ぬことだけは分かるからその日その日をしっかり生きる


kalupa
7

題『確』

生きている 確かな証 この痛み ホロホロと泣く 満月の夜


明日の自分
7

題『確』

亡き母のカシミヤコートに袖通し確かに感じる母の温もり


天野まどか
7

題『記』

別れ来て記念のように夕焼けが冬の窓辺を赤く染めゆく


明日の自分
7

題『たまご』

朝食はいらないと言う僕の手に母が持たせた ゆでたまご一つ


しまろく
7

題『家』

ドア閉まり手を振る父母と菜の花と育った家の遠ざかりゆく


澪子
6

題『白』

駅前で反戦平和訴える少女の白い襟のまぶしさ


めるへん
6

題『イルミネーション』

グループのライン流れるイルミの画(え)きれいきれいの溢れておりぬ


うすべに
6

題『クリスマス』

スーパーの老人の手のレジ袋 顔出すネギと赤い長靴


佐伯 海空
6

題『クリスマス』

粉雪に 今は遥かな あの人の 幸せ祈る クリスマスの夜


雪海月
6

題『感謝(テーマ詠)』

照れるから日頃の思い箱に詰め微笑み色のリボンを結ぶ


雪海月
6

題『雪』

赤い目でそっと寄り添う雪うさぎ溶けて消えゆく春までの恋


めるへん
6

題『誕生日(テーマ詠)』

死と老いを意識する日は卒業し志と生い茂るを持ちて歩まん


うすべに
6

題『見』

逢ひ見しも昔がたりと恨みわぶ世の中ならば知らざらましを


天野まどか
6

題『帰』

ポロポロと道にドングリこぼしつつ子らは家へと帰りゆくなり


雪海月
6

題『夕』

巣に帰るカラスたち鳴く夕暮れに一緒に帰ろと手を繋ぐ母


めるへん
6

題『中』

空中を風に乗ってる気持ち良さ落ち葉はきっと感じているね


kalupa
6

題『中』

中秋の名月見える公園で君は泣いてた別れの風に


天野まどか
6

題『古』

古井戸の深さも知らぬ暗闇を探るがごとく雪が落ちゆく


素敵な歌を作るためには

良い作品を生み出すためには様々な方法があると思います。

1.具体性
良い歌は読み手の頭の中に映像を浮かび上がらせることに成功していると思います。具体物を上手に入れることで歌は良くなるはずです。

2.理のないリアリティ
論理的には結びつかずとも、景と情が適度な距離感で結びついていることは良い短歌になる一つの要素だと思います。適度な飛躍や、無理のない連想がポイントだと考えています。

3.想いを託す
読み手がいることを忘れない。読み手が受け取って短歌は完成する。カッコつけたフレーズや、読み手が置いてけぼりな表現は敬遠される理由になります。

創作のヒントになれば幸いです。