たとえれば忘れくすりは生きる知恵 苦さ忘れ憂き世の寝床
題『くすり』 にて
くすり打ち戦後を生きたあの時代 カオスと言えば混沌が哭く
題『くすり』 にて
くすり売り子の喜ぶ紙風船 母にみげはよもやま話
題『くすり』 にて
部屋干しの衣類のすだれ梅雨長けて 紫陽花憎くし化繊の花
題『長』 にて
短夜に長々し恋のまくらごと ひと夜ひと世の儚きせつな夢
題『長』 にて
もっこすの背中に刺さるばあさんの 後関ばせんね風ん笑いよるばい
題『あと』 にて
そういえばあとから知った恋遊戯 ペテン師口調の甘い二枚舌
題『あと』 にて
火傷した恋の傷あとジャンケンポン かさぶたはがせばグウチョキパア
題『あと』 にて
ならぬ恋顔見世したく芝居打つ 浮世人世の紫陽花道
題『見』 にて
梅雨晴れに紫陽花見向きもされず 父の背中を思い出す寂しさ
題『父』 にて
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