・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください
誰も住むことなき家にも夕焼けは 律儀に窓を赤くしてゆく
アルバムや柱の傷や夕暮れが 実家の廊下にまだ置いてある
子どもには 蚕みたいに 繭の中 籠もっていたい 時期があるんだ
天井の シミを数えて 眠れずに ミルクと珈琲 子猫と俺と
マイホーム ローン残高 減る速度 子の成長が 追い抜き巣立つ
家族とか 人生とかって こんなにも 難問だらけ たまに 花丸
学校や 会社や遊び 旅行から 「ただいま」と言う 場所があること
葬儀も時代と共に変わりゆく家族葬増え空き家増え
もはや行くことのない家どの床が軋むかさえも知っていた家
新しき立派な家に人気なし雑草はびこる理由の気になり
我が家ではカレーはいつもサツマイモ呟いてみた独り身なのにね
独り身を 喋り過ぎては 怯え居り ぎしっと唸る古き階段
家路へと 続く坂道 タンポポの 「お帰りなさい」 黄色が揺れる
家出したカタツムリのごと海沿いの町をねぐらに君とゐる朝
それぞれが思いを抱え帰り着き 家の戸を開けひとつ息つく
駅前の景色変われど戸を開けば 実家の匂いに われは帰れり
風雪に耐えし我が家の物置きはピサの斜塔に負けず踏ん張る
休日に 一緒に食べる 食事持ち 母一人待つ 実家への道
休みならどこか遠くへ行こうかと何度思えど家が一番
生まれきて過ごして嫁ぎ先に入り 看取りて今は夕焼け見惚れ
中年の脛かぢりから卒業しグループホームの手続き始める
雨漏りをしてゐた時もあつたけど三十七歳元気な我が家
同じこと繰り返すのは飽きるのに 家に帰るはなぜ飽きない
三十年喜怒哀楽が染み込んだ 床も柱もただいとおしい
きみからは畳のきしむ音がする悪口さへも心地よかつた
誰も住むことなき家にも夕焼けは
律儀に窓を赤くしてゆく
アルバムや柱の傷や夕暮れが
実家の廊下にまだ置いてある
子どもには 蚕みたいに 繭の中
籠もっていたい 時期があるんだ
天井の シミを数えて 眠れずに ミルクと珈琲 子猫と俺と
マイホーム ローン残高 減る速度
子の成長が 追い抜き巣立つ
家族とか 人生とかって こんなにも
難問だらけ たまに 花丸
学校や 会社や遊び 旅行から
「ただいま」と言う 場所があること
葬儀も時代と共に変わりゆく家族葬増え空き家増え
もはや行くことのない家どの床が軋むかさえも知っていた家
新しき立派な家に人気なし雑草はびこる理由の気になり
我が家ではカレーはいつもサツマイモ呟いてみた独り身なのにね
独り身を 喋り過ぎては 怯え居り
ぎしっと唸る古き階段
家路へと 続く坂道 タンポポの 「お帰りなさい」 黄色が揺れる
家出したカタツムリのごと海沿いの町をねぐらに君とゐる朝
それぞれが思いを抱え帰り着き 家の戸を開けひとつ息つく
駅前の景色変われど戸を開けば 実家の匂いに
われは帰れり
風雪に耐えし我が家の物置きはピサの斜塔に負けず踏ん張る
休日に 一緒に食べる 食事持ち
母一人待つ 実家への道
休みならどこか遠くへ行こうかと何度思えど家が一番
生まれきて過ごして嫁ぎ先に入り
看取りて今は夕焼け見惚れ
中年の脛かぢりから卒業しグループホームの手続き始める
雨漏りをしてゐた時もあつたけど三十七歳元気な我が家
同じこと繰り返すのは飽きるのに
家に帰るはなぜ飽きない
三十年喜怒哀楽が染み込んだ
床も柱もただいとおしい
きみからは畳のきしむ音がする悪口さへも心地よかつた