君といた時間に答えきっとある過去を旅する僕はフリーレン
題『漫画(テーマ詠)』 にて
夕闇の道に埃の匂い立つまだ落ちぬ雨すぐそばにいる
題『まだ』 にて
四十年使い続けたペンケースいまの私をどう見ているか
題『使』 にて
祖母からの自慢の味の茶碗蒸し四代目の嫁挑む正月
題『食べ物を読み込んで』 にて
夕暮れの五時のチャイムの優しさで僕の頭が空っぽになる
題『頭』 にて
怖い夢みてる子どもの寝言聞く起こすべきかと迷いの深夜
題『夢』 にて
もともとは高嶺の花の君だった二十五年を共に過ごせた
題『高』 にて
いい顔で君が笑ってくれるたび私の中の赤い実ゆれる
題『赤』 にて
消しゴムでなかったことにした跡が見える手紙に期待と不安
付句『消しゴムでなかったことに』 にて
目に映るすべてが新しく見える朝の魔法に僕をゆだねる
題『朝』 にて
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