お題 題『真』 お題 2023.12.12 ・投稿期間はお題発表から5日間！・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
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あの春の痛みが長い時を経て私の中で真珠になった
「真面目な子」だから廊下は早歩き そうじゃないただ臆病なだけ
半額のシール貼られた一匹の
真鯛がこちらを冷たく見ている
よろこびとかなしみの川の真ん中はたぶん宇宙と繫がっている
『会いたい』となぞった指で真夜中の星をつまんでツリーに灯す
真円を描けなくても気にしない歪な円でもマルはマルだよ
ついたウソ真実にするダイエット悔やむなわたし見栄を張り抜け
真実はどこにあるかは知らないが君が言うなら信じてみたい
｢われは道 真理でいのち｣とイエス言う 大嘘つきか真実なのか
真相をとくとく語る名探偵じっと聞いてる犯人が謎
ほろ酔いに顔もニコニコ上機嫌 真（ホント）は実はノンアルだけどね
真っ赤だよほっぺと耳と鼻の先ポケットの中小指爪先
雨上がり みんなが船こぐ教室で ゆかと垂直あなたの背筋
街はもう冬のベールに包まれて真夏の暑さ幻の様
真円の 月の光に 包まれて 繋いだ手には 揺れる温もり
恋の種植え続けても発芽せず突きつけられるこれも真実
真空の中に立つのは我一人訃報を受けて息もできずに
窓の外真っ赤な空をビル背負い影絵になるを眺めて仕事
真実はかなり泥々阿倍派かな 大谷さんの爽やか眩し
平日の真昼の街を知っているどこか遠くで時が流れて
真っ芯を捉えたボール投げている君にマジで恋を投げたい
来た時は真っ白だった雑種猫育つにつれて灰茶混じりに
真実は誰も判らず君のその傷む心も判りはしない
老いですし真空管の頭脳にて指を折ったり言葉を織ったり
語らない 言葉の中に 真実が 無言の風が 二人を包む
その言葉真空パックに閉じ込めて忘れぬように冷凍保存
化粧など落として好きと真心をあなたにつたえ終わらせた恋
真面目だね 生き辛くない？しゃらくせえ こちとら一生この性分よ
昼下がりお茶する縁側ちゃんちゃんこ真綿が温い婆暖かい
事実だけ辿ってみても真実はかくれんぼに遊ぶ言葉たち
雪平にどんぶり背負わせうどん喰うひとり気楽実の真締まり
真上には電線に並ぶ鳩の群れ都会にできたブロンズひとつ
さよならが言えるさびしさうれしさに恋のまことが別れの啖呵