お題 題『自由詠』 お題 2024.03.25 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
ラベルがない中身も知らない缶詰を君は迷わず開けられるんだね
命令を聞かなくなったリモコンに電池替えよと命令される
体内にいる連綿の祖先らも一緒に見てる気がする夕日
雨の朝欠伸見られしガラス越しふふふと笑う赤きチューリップ
強い人に なれという父 弱い人 助ける人に なれという母
まだ咲かぬソメイヨシノにじらされて私を濡らす冷たい小雨
やる事はいくらでもある平日休やる気湧かぬを雨のせいにし
雨音がスタッカートかスラーかを聴き分けている窓際の席
雨の降る開花予想日まだですとレポーターの背にビンクの霞
年老いた親を訪ねてふと気づく 未来の我が身見せられたかも
のど痛い花粉ではなく風邪なのか明日は母が待っているのに
桃の花咲く頃君は逝ったけど今住む園は咲いていますか
駅ビルの隅に落ちてる手袋がそっと手招きしてる夕暮れ
母の手で作るからこそ母の味再現しても心膨れず
コンビニは夜のオアシス寂しげに惹き寄せられる虫もわたしも
恋人ら1泊2日使い終え残りひと枠頂く青春
老い姉の春めき桜ラインくれ亡くした娘に会えたようと
わが手から飛び立つ歌を連れ戻し化粧直しに四分の一
柵の中人の関心集めるも思いは遠くサバンナの空
明日から 二時間だけの 参加です 皆さんよろしく お願いします
(18~20時の予定)
嫁にいかない選択なのに私の血は納得いかぬと叫ぶ
あの日から三十五年経ちましたスローな恋を踊りませんか
片貝が難破している春の浜恋のなきがらさびしいもんだ
ファッションの移り変わりに乗り遅れ顔だけ老けて変わらぬわたし
ワイドショー今日もつけては消し忘れ傘も忘れて独り出かける
マフラーをスカーフに代え今日の春軽い風吹く少しスウスウ
ラーメン大盛りスープも飲み干し夫と子どもの視線を感じ
真っ白な苺が店に並んでた食べてみたいが赤いのを買う
ペンという武器を携え雨を待ち恥や膿やら記録していく
きれいだねって喜んでほしかった星屑を拾って見せたとき
筆跡を眺めてうれし君が恋足らぬとすれば君が声色
「CLOSED」返すみたいに切りかわる 川柳脳が都々逸脳に
駄作して研いで削って肉を削ぎなだめすかしてそれでも壊す
うつせ貝すべてをあずけて今もまだあなたが胸に棲みつく夢
戯れて春の渚に君といて抱っこしてなんて恋の生き字引き
菜の花が好きな私に恋をした君知らずや地縛りの花と
茶の一杯心を問われ飲めもせずぼんくらでよい鈍感でよい
陽の楽しそぞろ散策春の磯恋も素足の寄せる勢い
子らの声吸い取り春の通学路老いの散歩の口数数え
恋活を楽しむ老いにボケたねと誘ってみればいつもの返事