お題 テーマ詠 題『スマホ(テーマ詠)』 お題 2023.10.31 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
夜中まで見つめ合ってたはずなのに 認識しない寝起きのわたし
Zoomだし上半身だけスーツ着たキメラの僕が画面に映る
知りたくてタイムラインを追ったけど見なきゃよかったこともあるよね
街歩き瞳に映る日常がスマホの中で歌へと変わる
友達より仕事仲間より家族よりずっと近くに私のスマホ
多機能のスマホは苦手と叔父さんが新しく買ったガラケー見せる
名を騙り迷惑メール送り来る悲しき人の幸せ祈る
何気ない風景スマホで切り取ってSNSで孤独を癒す
もぐったら時を忘れて戻れずに 気づいたら朝 息を吸い込む
便利ゆえもはや離せぬスマホだが小柄で手軽なガラケー愛し
リュック背負い歩きスマホの若者ら街にあふれる金次郎さん
青さなど感じないけど晴天のそれには勝る猛毒怪光
逆さまに撮ってしまった写真でも現代アート……とはならないか
スマホから離れられない日常をどうにかしたい……どうにもならぬ
スマートに使えたならば便利でもログインするのに3日もかかる
霞空電気も点けず暮れる部屋スマホの光が命のように
匂いなく体温も声も聞こえない冷たい世界に振り回される
ぎこちなくそれで色っぽい左利き恋の予感スマホタッチの指
一日中スマホ片手に過ごしてる我が左手はアンドロイドか
一日のほぼの会話を絵文字にて交わしてうわべの交友録
ラインがさどうだこうだと騒がれてああだそうだと一日ライン
現実の仕組みで過労死する位ならば夢見世界で中傷されたい
原因は君にもあると思うから依存症だとからかうなバカ
成り立ちは安否確認。恋愛で既読つかぬは「否(いな)」の意味なの?
さよならは言わずに携帯切れてそれからはワンギリ電話が数回来ては
ぬくもりが欲しく求めたひとり鍋スマホ相手のひとり上手
歩く辞書誤変換などなんのその既読を見れば広がる世界