お題 題『急』 お題 2024.03.11 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
間違えて乗ってしまった鈍行の急行にはない景色楽しい
足早に急ぎ過ぎ行く人の群れ色褪せてゆく路傍の献花
立ちのぼる香の煙の柔らかさ心癒えるまで急いて消えるな
寒い朝桜前線と聞こえれば気持ちは急いて春色ブラウス
親友の彼女のうしろに見た天使 このときめきに急ブレーキを
急いでる人のつま先止めている寝起きのモグラが春告げるので
勤務中急な便意に耐えている時にテロリストが来るなんて
一刻も早く会いたい知らせたい急く気を抑え駅へと歩く
デート中予報外れて急な雨お陰で買えた婚約指輪
風が吹く 桜が舞ってる駅で待つ 社会人行きの特急列車
特急で駆けつけたいよ会いたいよ気ばかり焦った最初のデート
急患が運び込まれて病院の夜のしじまはさらに深まる
君のこと忘れかけてる吾が前を凍てつく急行電車過ぎゆく
立ち漕ぎで急坂登ると燃えているビル群モルゲンロートのように
なつかしき友の訪問語り合う急須のお茶も二杯三杯
急坂を自転車で行く重力を敵か味方かぼやかして行く
日差し避け人目も避けて急な坂わかれの手紙出して下れる
急用がいつも私を駆り立てるこうして私は日々老いていく
ストレスの借金返していこう急がず少し前へ進もう
宅急便 登録商標とは知らず 宅配便と間違う人ら
旗を振りお急ぎですかと車止め切符と苦虫プレゼントされ
急かすのは時計じゃなくていじわる病深呼吸してもう1度
善は急げ 急いては事を仕損じる 二者択一に揺れるシーソー
急行の電車がとばす駅舎にて一人春樹を読みふけりける
私には「いそがばまわる」という言葉
「急がば間悪」にして悲しく