お題 題『方言(テーマ詠)』 お題 2024.04.06 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
故郷の訛りで話す客がいる素知らぬ顔で聞いてる食堂
一言で説明するのが難しい
お国言葉にこもるニュアンス
従妹との電話を切ったあと母はしばらくおく国訛りが抜けず
使ってるよ。だがね、そだんべ、そうだっぺ。北関東のうん、そうだよね。
もうええわ お前は悪ない かまへんねん 忘れられへん やっぱ好きやから
方言にようやく慣れてきた頃にこの土地を去る春の寂しさ
クラス会卒業以来の友達と田舎の言葉飛び交う時間
ギャップ萌えしてしまうんだ バリキャリの先輩愚痴るときの方言
九州と東北のバイリンガルで子が両親の通訳になる
知らぬ土地知らぬ言葉に囲まれて我はよそ者垣根は高い
両親は田舎に着くと楽しげに言葉が変わり不思議に見えた
鄙宿の花を浮かべた露天風呂「ぬっくいのう」と一人呟く
あのなはんおらほの桜はまだだどもおめはんどごは緩んだの?
ばってんさ きゃーがつかとおいがばい
ぎゃーけばひいて ほんとせからし
砂山に穴通し握手するように話す訛り同じと分かる瞬間(とき)
方言を友に習いし発音すどこかピアノの調律に似て
電話にて「◯衛門さん?」「はいはい」と屋号は消えぬ親しみ増して
言われたい「よう頑張ったな」あの声で
みんなを焦がす あの低音で
恥ずいから気ィつけとるんよって、もう出てる出てるよ …そげん出とった?
東京から帰省した妹の話す伊勢言葉やはり家族だ
凝固したなにかをほぐす言葉たち 温泉のような日差しのような
どことなく微妙に変わる方言で語った時の私の気持ち
ほのぼのと感じられるが この土地でうまれ育ったわたしには無い
旅先でお国言葉を聞いた時身内のような心持ちになり
方言が耳に入るその度に我が学び舎の規模を感じる
分かります 第一言語で履修済み
そげん言わなくてもわかっとーよ
くださいのイントネーションに思う 関西からのお客様かな?