お題 題『店』 お題 2024.04.05 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
海沿いのお土産店はなぜかしら何処の海でも昭和の残り香
女の子のやりたいお店ケーキ屋さんそんなに甘いものでもないよ
川沿いの学校前の駄菓子店チョコとラムネと飴玉と夢
店先で客を迎えてにゃ~と鳴く看板猫の翡翠の瞳
君とよく時間潰した喫茶店
BGMはポール・モーリア
閉店の10分前に来た客がメジャーで家具を測りはじめた
私(わたくし)の娘は選ぶ店頭の花苗の中枯れかけの子を
暮れかかる桜祭りの道筋を出店冷やかしゆるゆる歩く
有線が商店街の中流れ流行りの歌を教えてくれた
「大店のいとはんやつた」と若き日の写真撫でつつ祖母笑み給ふ
お祭りの夜店で買った綿あめを君と二人で食べた夏の日
商店街空き店舗目立ちかつての賑わい面影いづこ
いつまでも続くものなど無いけれど あの店だけは潰れずにある
仕事帰りふと出会った宝飾店憑かれた如く
黒ダイヤ手にする
寒い日も 暴風雨でも ご来店 はずむあいさつ レジの活気よ
親切な店員さんがいるだけで好きなお店のリストに入る
放課後に集った店は跡形なし
ストリートビュー 素っ気なく告ぐ
店先で見つけた君の茶色の目祈るみたいに舌で転がす
菓子店の前通るたび覗き見る自分の目つき怖くないかな
呼び出しのボタンを押したその先に、あるんだけどさ、君を待つ僕
布団屋の閉店セール月末の
きっかけと理由の自己矛盾