お題 題『時』 お題 2024.04.09 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
蛇口から落ちるしずくを聞いている 時の孤独に触れてる夜更け
若き葉が光と影に戯れる
時の重さに杖つく小径
時間こそ名医と思う悲しみも時の流れが癒してくれる
新品の ランドセル濡らす 夕立に 子供等駆ける 未来の時へ
目が冴えて時間ばかりが過ぎてゆく歌のかけらが降りつもる夜
あの頃に時計の針を戻せども戻るはずなく桜雨ふる
再会の時のくるのを馳せている激流をゆくお魚の群れ
家具を組み六角レンチ回す時つながってゆく痺れる手のひら
噴水の水を蹴散らし遊ぶ子ら時ならぬ暑気に氷屋賑わう
息とめて時止めようとしていたな半世紀ほど前のお話
象はどう耐えるのだろう悲しみに時間軸長い灰色の象は
時を経て愛は歪むそれでも貴方といられて嬉しかった
いつまでも時鳥を待った冬の日々あなたもいないあなたがいない
病院と時給契約する医師が手術をムダに延ばそうとする
老いという時の流れは変えられず
どう向き合っていくかが課題
おはぎ食(は)む
優しい甘さに
引き出され
亡き祖母想う
3時のオヤツ
探してたわけじゃないけどみつけたよ 目の前にキミ 時が止まった
食材に火を通すだけで完成の一人めし湿った砂時計
君の頬 劫と刹那が 交差する まだ見ぬ人と 過ぎ去りし人
時々は電話しなと言ってた母親から
日毎にラインで報告を聞く
わたしたちふつうに暮らすこの世界 時間と空間まじった時空
午後7時 半額シール 貼るスーパー
昼から狙う 鮨が消えゆく
さよならの「ら」が君だけに届く時 振り返る 目を 眩しくて 閉じる
着物きて紫式部を語ろうと時代はもはや
平安になり
悠久の時が日常生活をロマンに変える考古学かな
こだまさえ 瞬時に返す 言の葉を
言霊さえなき 手紙書き継ぐ
ラジオより 流れ来るのは 戦後歌謡
母の歌唱に だぶり涙する
がめ煮煮て 待っているよと 盆帰り
その母はいず 福北ゆたか帰りの電車
時すでに遅し目の前真っ暗にハッと目覚めて胸なでおろす