お題 題『飲』 お題 2023.10.26 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
酒を飲む口実ならばいくらでも浮かんでくるの歌と違って
行きたくない気持ちはえのきのみそ汁とまとめて飲み干しパンプスを履く
君はいま言葉をひとつ飲み込んだ 父は訊かぬが心に掛かる
飲み込んでしまいたくなる青い空ハート形の雲ひとつ見つけた
優しくてそれが罪だと思わない気のない君に涙飲む夜
ほろ苦さ味わった日はちょっぴりと空のグラスに夢を注いで
お湯沸かし挽いて蒸らして淹れて飲む ハンドドリップ休日の午後
息をのむような絶景広がって 私のからだ一時停止す
歌詠めば心が疼く酒飲めば心の嘘を真顔で騙る
裏路地の提灯灯し縄のれん酌は人生訳ある女将
テキーラの響きに誘われ呑まれた日 それが全ての始まりだった
ガムを飲む背徳感を思い出してほしいな 影で交わる度に
さらさらと ひと、ひと、ひと、と手のひらに 本番前の震える体
祖母はいつも言葉をほとんど飲み込んで小さく笑うように喋った
炎上に溜飲下げた野次馬の駄馬の差し脚逃げ足速く
飲むほどに枯れ葉落ち葉の分かれ目の徳利を睨んで禅問答
早起きもちゃんと出来たし今日こそは近くのミスドで飲茶をしようよ
一噛みもしないでゴクン いや別に嫌いだなんて言ってないけど?
お茶でむせ、ご飯でむせて終いには呼吸でむせる 誤飲能力
オブラート包んで飲んだ粉薬今はねるねるねるねがアルネ
その一手生唾飲んで喉の鳴り飛車を守ってト金の王手
島原の客待つ三味の三下がり都々逸鳴けば弾く一弦
減税をみせて処方のジェネリック増税新薬永田製薬
誤飲性肺炎で亡くなりし媼寿命といえ冥福祈る