お題 題『言』 お題 2023.12.09 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
吃音の吾子が必死に紡ぎだす言葉を全部抱きしめたくなる
差し出せる言葉だろうか手のひらにのせてはそっとポッケにしまう
ごめんねと何も言えず壺の母抱けば軽さに悔いの重たく
子どもらが思い思いに喋るから言葉が空に舞う初詣
文字かぞえ湯船に浸かり指を折る 書き留められず言葉を逃す
ほんとうにつたえたいことなんだから小さなこえでみみもとで言うよ
君からの「おはよう!」の言葉それだけで体感温度上がる気がする
人々がおつかれさまと言うたびに空が優しく萌えていきます
ポップコーンちゃんと言えずにポッコポーン小さい君のいとしい記憶
「そうだよね」共感できる言の葉は家族の集う炬燵のような
言わないと分からないよと強い声 固まる体小さいワタシ
つま先を見つめたままに白い息言い訳のようなありがとう
「それから」の先が言えないあまりにも君の視線がまっすぐの秋
胸の中反芻してた言葉さえついに言えずに友は旅立つ
この文で作者が言いたいことは何か作者の意思を無視して述べよ
付き合いは長いけれどもまるで違うね 僕の言葉と君の言葉は
意を決し 月が綺麗だと 言ったのに そうだよねぇと 返事する君
言わないで。このひとときの沈黙を宝に変えるまであと少し
心刺す凍てつく言葉あっためる
そんなレンジがあればいいのに
あの人が あの人のままで 在るように 私に何が 言えるでしょうか
何気ない言葉が人を傷つける悪意はないと言い訳しても
私のペンは鳥の翼翼のように自由に言葉を紡ぎ出す
千の風 万の光に 包まれて 言霊ゆれる 現世の泡沫
一言がとても大事な時がある余計な御世話になる時もある
きようもまた
ころばぬようにと
まんぼけい
明日も天気か
ゆうやけあおぐ
吾の言葉アプリ変換、眺む友 聾の世界に文字踊りゆく
革ジャンが重くなったと老いの肩小粋と言われた言葉の荷物
「おかかだよ」友が赤子に声かけて「おかか」と真似す、最初の言葉
言の葉を選びて繋ぎ詠んでゆく古(いにしえ)の遊び現代(いま)も生きる
「「検討する」なんて言ってねーですぐにでもやってみてぇ」「まじそれな」
マジナイや言霊だとかいうものがあるなら君を縛ってあげたい
こんな日はギターを抱え冬の弦マイナーコードで言質を解こう
ネット社会コスプレのような言論がこれ見よがしに愚衆を試す
恥ずかしや 愛してるとか 恋だとか 短歌の時だけ 使う言の葉
あらダメと耳を赤らめ言いよどむ恋という名の非日常的
返信を邪魔と言われたそんな気が情緒も風情もポチッと消し去り
もてあそび訳の分からぬ解釈論言論が軋み歪み壊れ
こめかみにチョーク押し付け馬鹿たれと言われ捨てた理系の数学