お題 題『子』 お題 2024.03.15 ・投稿期間はお題発表から5日間！・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
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巣立ちゆく子らの背中へ春風は薄紅色の花びら贈る
公園で遊ぶ子供を追いかけて鬼ごっこする風と花びら
週末に作る餃子の中身には愛を詰めすぎ時々焦がす
バイバイを覚えた子らが振る手には悲しみのない明日が続く
先輩が私の歌を読んで言う子への愛は恋に同じと
子のほほにキスして愛を表した遥か昔を懐かしむ日々
子ら育ち二時間かけていざパン屋自由時間を楽しむ余裕
孫のいるLIVE配信の運動会とうとう双子見分けつかぬまま
「塞翁が馬」であること味わった子の横顔に大人の匂い
三三七拍子のリズムをキープしてずっとおならが止まらない夜
湯の中で水分子たち震えつつポーチドエッグの白い鰭揺らす
薄青い夕暮れふわり春の匂い子どもに戻る魔法がかかる
子をつくる 事などなかった 私だが
こんな世の中 子らは悲しい
子は鎹 僕らを繋ぎ止めている 緩くて儚いただの鎹
桜餅よもぎスコーンミモザ添え春のお菓子は目に柔らかい
子に問われお花も死にますかだからお墓にお花飾るの
無邪気な子きれいなお花とちょん切って慌てる親に無垢な笑顔を
子が巣立ち行きし日降りし雪がまだ消え残る道ひとり見ている
片言で話す息子と二人きりため息つくとどうした？と問う
拡張子変えたら開かぬソフトたち文科系には理屈わからぬ
演じれば子役の程度と笑われて恋の作法の魅力を学ぶ
みくろなる原子トリオが水となり 三位一体 世界ののどへ
幼子の手を引きながら花火見た遠くなりゆく時を思えり
家の中戦場なれど怯えたる幼子の目に映る愚かさ
なみだしてねえやの哀歌こもり唄竹田の哀し五木の寂し
親にとり幾つになってもわが子は子いつか立場が逆転しても
妹子らが技術とともにもたらした国家の自覚われらにあるか
卯月には桜 秋には紅葉らが 見守っている馬子の古墳
子らの声空に響いて春の午後未読のメール開けようとする
説教を我が子にしてもその言葉自分に返ることに気づけり
予期せずに動く子供にぶつかりて互いに笑う春の街角
子供らが遊ぶ公園横切れば鳩いっせいに空に去りたり
貴公子と噂された転校生老いて引きずる過去の花々
もう産めぬ 体になった甲殻類 食べて祈るは子孫繁栄
子はふしぎ にんべん付けばヒトじゃない 「子曰く」だと先生だから
子丑寅卯辰巳馬 柵を跳び 未申酉戌亥まだ 眠れないからもう一度 子丑…
憎き嫁が生みし子なれ姑孫と思わず鬼子と呼ぶ
子会社に聞こえはいいが役員職春の噂はアノ人終わった