お題 題『魚（テーマ詠）』 お題 2024.03.22 ・投稿期間はお題発表から5日間！・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
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友と飲む酒の肴は焼めざし思い出語り夜が明けるまで
私と同じ臓器を引きずり出す時、ありがとうとごめんが混じる
気づいたら時の大河で泳いでた私は魚きらめく水面
浮き沈め竿強く引く生き物に生きる力を問われてるようで
幻の群来（くき）は有りや春告げるニシンを待てるふるさとの海
渓流に魚の背鰭チラチラと光り歓声あげる子供ら
魚を食う一人寂しい食卓に流れる緊急地震速報
あの人に抱く嫉妬に気づいた日焼いた魚は黒く焦げたり
店先に並ぶ魚のうるむ目にわたしが映る早春の孤独
魚かなそれとも肉かはて今日の晩のおかずの美味なる悩み
小魚を丸ごと食べて飲み込めば海の記憶が微かに揺れる
魚肉ソーセージを海に沈めたら泳いだ気がした、一瞬だけ
孫と抱きあった記念日はメダカの卵が１００匹の稚魚に
シャッシャッと骨斬る板の旬の鱧京都の夏の暑々を捌く
春竿に寝落ち咎める魚信あり桜鯛釣る山は三分咲き
お手頃に買えてたサンマ最近は手の届かない高級魚になり
初心者が 選句の宇宙 ダイブして さまよい泳ぐ 春の水かな
オオサンショウウオの交配進む井伏鱒二は知らぬことなり
毒あるよ手をひきあげて振り返るすくいたかった浅瀬のさかな
魚でも泳いでそうな様子して緑苔むすモス・アゲート
矢のように逃げる魚を銛で突くごとき速さでキーを打ちたし
毎晩の晩酌の魚あれこれと今夜は和風明日は洋風
おさかなと およぎたいなと 思ってた 天の川は 今もささやく
もうとうに使わなくなった金魚鉢ベランダの隅小石を抱いて
想像は人魚のように奔放に 煌めきながら宇宙を泳ぐ
海中のネオン街かなルアー餌の妖気に釣られて竜宮城か
さかなクン深い知識分かりやすく上手なイラスト楽器もできて
教室で私とグッピーたちだけが
ずっと視線を合わせないまま
おすそ分け尾頭要らぬ捌けんしブタ一頭まるまる返そうか
パクパクパク！ 鯉が口開き 大騒ぎ！ 一周回って ちょっと可愛い