珈琲を喉にとほして全身にほのかなひかりごけを灯せり
題『光・ひかり』 にて
じつくりと根を張るやうに買ひたしたキッチンボードの螺子が足りない
題『子』 にて
また歳を取つてしまへり得意先の緑茶を旨いとおもふまひるま
題『緑・みどり』 にて
抱きしめてやれるだらうかもしも子が法を犯してしまつたならば
題『法』 にて
まだ朝は冷えこんでゐて休息は白きマグカップに吹きかける息
題『休』 にて
お節介な小人みたいでかはいらしい送つた記憶のないメールたち
題『メール』 にて
噴水で遊ぶこどもらわたしには図書館くらゐのよろこびしかない
題『うれしい(テーマ詠)』 にて
リビングの赤子を柵で囲つてゐる道理がないのかもしれなくて
題『道』 にて
何もせぬことを決めたる心配を振りきるやうに晴れ間がのぞく
題『晴』 にて
この場への安心として喉を鳴らす飲みこむみづにかたちを付けて
題『水』 にて
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