恋子

淡き恋ものを思えば愁い咲く野路の花など見向きもされず

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恋子

背伸びして秋を吸い込むさあ散歩野路の花見にちょっと寄り道を

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パパ猫

線路わき草の緑に彼岸花 妖しく燃える炎のように

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パパ猫

停車場で別れた君が遠ざかる路面電車が走る速度で

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恋子

たまゆらの古人を騙り大和路の時空に触れて不知を恥じ入る

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恋子

まどろめば浮かんで消えて一行詩夢路に残す儚き詩人

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パパ猫

通学路見守り続けるお婆さんと挨拶交わす朝の喜び

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恋子

夕暮て秋の街路樹手をつなぐ影の重なる虫の鳴きやむ

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恋子

ぶらぶらと秋まだ浅き古都訪ね終わった恋連れ歩く嵯峨野路

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サルトビ

台風の 淡路に向かう 我が娘 満面の笑み 待ち侘びる祖母

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