お題 題『歌』 お題 2024.01.08 ・投稿期間はお題発表から5日間!・短歌は投稿後15分間は編集が可能ですが、十分に確認の上、ご投稿ください。・トップページの注意事項をご確認のうえ、お楽しみください。
あの歌は私のものではないけれど一緒に生きてきた気さえする
歌声が祈りとなりて響くときミサイルさえも蝶や花へと
楽しいかつらいかだけじゃなくていいもっと素朴に歌うときある
スーパーの魚の歌に踊らされ頭が良くなるなんて言うから
公園の隣の保育園からは元気な歌が希望のように
降り止まぬ雪は静かなセレナーデ誰かが歌う哀しみのようで
星くずを集めるような歌声を聴いてまどろむ一人の部屋に
寒太郎今日は機嫌が悪いのかビュワンビュワンと北風の歌
しんしんと降り積もる雪の歌声は耳鳴りするほど大きな静寂
風の中 少女は歌う「しあわせを運べるように」復興の詩
お炬燵で珈琲飲んで聞いている楽しい調子の洗濯機の歌
光放つ言葉のかけらを受け止めて時過ぎるままに歌を詠みゆく
歌わずにカラオケの場の注目を集めた彼女のタンバリンさばき
友の弾くギターに合わせ歌う時永久に続くと思いし春よ
いいんです たとえいいねが無くたって 詠い続ける心の歌を
恋歌の晶子を見れば激しくて滾る血潮に乱れる心
煮詰めれば孤独も歌になるからと言い聞かせてはさみしいさみしい
鼻歌は服薬ゼリー面倒な仕事を包みつるりと流す
お題見て言葉を紡ぎ歌を詠むこの一時が至極の時間
好きなよにうたたねの空飛んでいた半年前よ今は鳥かご
蔑みに太棹鳴れば瞽女歌の目で聴く人の心揺さぶる
平日に有給取ってスタバにて本を読みつつ歌を詠みつつ
あの日々のがんじがらめの縄をとく 大好きな歌とお風呂の魔法
いつくしみ深き讃美歌わが胸に迫り聞こゆる慰めに満ち
五線譜に音符が踊り今日という
歌口ずさむややフラットに
歌会仲間に歌贈る平安時代の貴族の気分になる
この歌が届いてるならいつかまた褒めてほしいな春のまんなか
凛と冴え名残の月のやるせなく歌に託せば火照りぞ悲し
『懐かしのヒットソング』に「なつかしい!」見知らぬフィルタ抜けてきたよう
九十五の母の歌読み聞きながら百人一首家族の景色
静寂を歌ってみれば鹿威しびくりとすればせまりし余韻
和歌読めばときめく恋の歌枕序詞なんぞ謎かけのごと
歌に花、花には風を。きれいごと言って私は本日死にます
隙間から青の光の差し込んで 歌が連れてく私を自由へ
午前4時布団に作った自由区は 私一人の歌詠み広場