2021-11

市民

〈可哀想だね〉とこの前言っていた彼がひとりで蹴飛ばす子猫

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森山緋紗

大雪のふるさとのなかただひとつ青いままなり一両列車

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音忘信

顔を掻く時に私が立てているこの中指に気づいてますか。

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袴田朱夏

たこ焼きをひっくり返す「地球ならえらいことやで」三百万円

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鶉野風信子

日の出さえ出ぬ朝目覚め外に出る静かな街に娘とふたり

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美富うをみ

わたしたちコロナ時代を振り返るだろう砂場に落ちてるマスク

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木村槿

寒いなと寒さをじっとたしかめる時間をいとしく思うバス待ち

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光恵

うるさいと隣の人に言われそう掃除機はただ吸い込むばかり

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森山緋紗

水墨のようなる眠り此処からは朝の岸までひとりで泳ぐ

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結依

たのしみは学校行く時いつも見る 並んで歩く2人見るとき

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