甘森太一 2022-01
甘森太一
バ先の傘 頬に付くクリームを拭う、レシートで 愛し貧乏ントワネットの君
ふにふにヤンマー ねがいごとだまってひとつおもう夜スワンボートはめをつむらない
平木リラ 朝なさな幼き笑顔をさらす君のため大親友に手をかける
平木リラ はずかしいことをいまからうちあける 最期に抱(いだ)くは君であれかし
バ先の傘 もし人魚が居るならその肉食うか?って質問に惑う年金未納者
バ先の傘 野ねずみを掃いて濯いだ新宿の空 多分あの辺にアルタイル・ベガ
葛葉 繰り返す日々のおはようおやすみのやりとりさえも君を感じる
バ先の傘 午後五時半 砂上に浮かぶ赤い月 僕の影をも淡く染めゆく
塩本抄 