とっときの入試無敗の勝守(かちまもり) 満面不安の妹に貸す
題『守』 にて
玉砂利を踏みつつゆけば凛として 杉の香深く神さびて立つ
題『砂』 にて
父と娘(こ)の こじれた仲を解くすべを 思いあぐねてAIに訊く
題『自由詠』 にて
若き日の本 古書店で値もつかず また持ち帰り 愛しさのみ増す
題『書』 にて
流石なる手際のよさと誇りつつ レシピ足らずはすでにオーブン
題『流』 にて
君の知る僕は僕ではないのです 僕には僕の僕があるので
題『知』 にて
風吹けば 桜ひとひら 宙に浮き ゆくえも知らず 春を踊れる
題『自由詠』 にて
不可逆の岐路目の前に背を正す 馴れた靴紐結び直して
題『自由詠』 にて
喩えれば卓に置かれたカツ丼で 悔いと涙が溢れ出るとか
題『自由詠』 にて
飴玉を転がしながらかみ砕く隙をうかがう邪悪な笑顔
題『転』 にて
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