紫陽花の明日を知らぬ恋の色 手鏡悲し紅色を舐め
題『送』 にて
マドンナに恋の場所取りさんざめく 抜け駆け見張る朝の下駄箱
題『場』 にて
紙ストローナフサがないと騒がれて 原油を吸いに行く出番待つ
題『紙』 にて
恋かしら色に出にけりとわが思い ときににやけて酔えば沈黙
題『色を詠み込んで』 にて
恋すれば父の扉の重くなり 威厳らしき見栄を張り出す
題『とびら』 にて
妄想がふくらみ弾け夢の恋 楽しい嘘に笑いころげる
題『嘘』 にて
春風の荒々しきいたずらに 衣更えした女が騒ぐ
題『風』 にて
たかが恋ごめんなさいのお返事は 生きる勇気の励ましのよう
題『返』 にて
恋の旅ことば探してさまよえば 明日のゆめも阿弥陀の籤か
題『探』 にて
吐息ため息白い息老いが喋ればことばが凍る
自由律『冬』 にて
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