ランキング2024年1月

2024年1月

評価を集めた歌

月ノ夜 葵
19

題『休み(テーマ詠)』

角が取れまぁるくなれる週末は水玉模様のパジャマで過ごす


藤瀬こうたろー
18

題『静』

君のその静かな口調が好きだった 別れの時の「さよなら」さえも


ゆひ
17

題『もう』

もういない人のことを思うときまだいることを知らされている


パパ猫
17

題『雪』

さよならを覚悟している雪だるまあの子と遊んだ思い出がある


パパ猫
17

題『町・街』

官庁街「桜田門」の平仮名は少女のように「さくらだもん」


藤瀬こうたろー
17

題『打』

まれにくるチャンスボールを夢に見て今日も僕らは打席に入る


パパ猫
17

題『家』

父と子のものだけ風に揺れている洗濯物は家族の形


あかい あめ
16

題『時』

ドーナツを覗けば丸いこの世界すべての人に甘い時間を


ゆひ
16

題『方』

捨て方を教えてあげると夜空では誰かの悩み掃くほうき星


パパ猫
16

題『発』

ほんとうの君をいまだに探してる考古学者の遠い発掘


行雲流水 破調編
16

題『もう』

悲しみよ 空より高く舞いあがれ 星となりもう流れておくれ


ゆひ
16

題『音』

海まではあまりに遠い場所なので空を見上げて雲の音聞く


パパ猫
16

題『検索(テーマ詠)』

僕の中検索しても出てこない君の苦しみ救える言葉


しまろく
16

題『から』

もう少し頑張るからとふるさとの山々に告げ上り列車に


宮緒かよ
16

題『空』

もうちょっと傍にいたくて空き缶を抱いてカフェオレ飲んでいる振り


宮緒かよ
16

題『雪』

降りてくる雪を必死で掴もうとはしゃぐ仔猫は夏生まれなり


パパ猫
16

題『飛』

校庭でみんなで見てた飛行船 異星の使者を迎えるように


ゆひ
16

題『遠』

近づけば近づくほどに遠くなる恋とわかって見上げてる月


ゆひ
16

題『正』

正解じゃない日も夜はやってきてなんにも言わずに正しく明ける


土村遠香
15

題『坂』

あの坂をのぼればなにがみえるのかスイッチ入れて少年になる


パパ猫
15

題『時』

何時からか低空飛行の僕だけどちゃんと飛んでる胸張って飛ぶ


パパ猫
15

題『もう』

苦しみに耐える息子の背を撫でてもうすぐ白む空にある月


localpocky
15

題『もう』

「その角を右に曲がって真っ直ぐに」その道ももう消えてしまった


パパ猫
15

題『もっと』

あの海でもっとあの子といたかった市場の蟹は泡をぶくぶく


はねこ
15

題『子』

あの子より私の方が優しいしまつ毛の数も多分多いよ


パパ猫
15

題『空』

大空の君の住所を知らなくてだから手紙も出せないでいる


めるへん
15

題『家』

待っている人など誰もいないのに何故か真っ直ぐ帰りたい家


パパ猫
15

題『電』

多摩川を渡る電車は助走して夕焼け空に飛び込んでゆく


パパ猫
15

題『知』

着替えてる息子の背中知らぬ間に大きくなったまじまじと見る


パパ猫
15

題『遠』

オリオンのリゲルの光は八百年遠く旅して私に触れた


【月間表彰】最も評価を集めた歌
素敵な歌を作るためには

良い作品を生み出すためには様々な方法があると思います。

1.具体性
良い歌は読み手の頭の中に映像を浮かび上がらせることに成功していると思います。具体物を上手入れることで歌は良くなるはずです。

2.理のないリアリティ
論理的には結びつかずとも、景と情が適度な距離感で結びついていることは良い短歌になる一つの要素だと思います。適度な飛躍や、無理のない連想がポイントだと考えています。

3.想いを託す
読み手がいることを忘れない。読み手が受け取って短歌は完成する。カッコつけたフレーズや、読み手が置いてけぼりな表現は敬遠される理由になります。

創作のヒントになれば幸いです。